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内田新監督就任記者会見の詳報

2009/12/16 公開

「内田新監督就任記者会見」

日時:2009年12月15日(火) 13:00~
場所:クラブ事務所4F

■(株)ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブ 代表取締役社長 海野一幸より挨拶

 来季の監督につきまして、ここにおります現コーチの内田一夫君に指揮を執っていただくことになりましたので、ここで紹介させていただきます。
 彼もまた静岡の出身です。清水東、駒澤大学を経て、清水市役所に就職。市役所在職中に東大の教養学部で研究生として2年間勉強されました。一旦清水市役所に戻り、その後千葉に10年間、仙台に4年間在籍したという経歴です。
 まず監督選任につきましては、我々ヴァンフォーレ甲府の役員(常勤)5人で候補を6名に絞って、最終的には私と佐久間GMが中心となって候補者に面談して参りました。サッカーの指導者ライセンスのS級を持っている方は200名を超えており、37人しかJの監督にはなれないということで、全員「甲府で監督をしたい」という希望もございました。
 そんな中、検討した結果、内田コーチに決めたわけですが、この選考基準につきましては、まず1つ目はこれまでの経歴から、コーチ1年ではありますが甲府というチーム、あるいは選手を良く知っているということです。ご承知の通り、来季はJ2が1チーム増えて19チームになります。そうしますと2回戦ホーム&アウェイということで36試合、つまり約1/3試合が減ってしまいます。まったく新しい監督を招聘するとなると、選手も良く知らないということになり、戦術面を徹底させるのは時間がかかります。我々は何としてでも来年、J1に再チャレンジしなくてはならないということで、スタートダッシュを失敗するわけにはいきません。過去のデータでも前半の半分終ったところで成績が低迷してしまうと、そのまま低迷してしまうというデータもあります。スタートダッシュを成功させるために、甲府の選手を知り、甲府の良いところを知っている、そして良いところを活かして足りない所を補う、そういう意味では内田君が最適だという結論になりました。
 2番目に、千葉で10年、仙台で4年、下部組織とはいえ、多くの経験を積んでいます。特に有名な外国人監督、指導者に直接指導を受けたり指導方法を見たりして、学んで来ているというキャリアがあります。
 3番目は、前の安間君がどちらかというと「感性」を大事にするサッカーが中心だったのですが、それに対して内田君は「戦術・戦略」を重視する指導者です。これまでの甲府に欠けていたものを補って、伸ばしてくれると思います。また、加えて本人は東大の教養学部「浅見研究室」という素晴らしいスポーツ科学を学ぶ所で、フィジカルについて2年間研究しているという経歴もあります。
 見た目は優しそうな感じですが、高校時代は静岡県選抜にもなり、全国大会でも優勝したり、国体でも優勝しました。当時、今の筑波大学の監督の風間八宏君、仙台の監督を経て今は清水の強化をしている望月君、湘南の反町君らに負けないくらいの上手さがあり、清水の天才と言われていた人であります。今でも練習の時に彼がボールを持ったらウチの選手はボールを取れない、それくらいのテクニックはあります。
 Jの監督が初めてという心配もあるようですが、考えて見ますと甲府の場合はこれまで大木君、松永君、安間君といずれもJの監督は初めてでした。そういう意味ではまったく心配はない、むしろキャリアは一番あるのではと思います。
 内田君と相談しまして、「サッカー感の共通性のある、J1・J2のトップチームを経験しているコーチ」、それに「色々な経験のあるコーチ」の2人が加わることになりました。非常に強力な指導体制になると思います。なお、ゴールキーパーコーチも代えます。

私からは以上です。


■内田一夫新監督よりこれからの方針も含め就任の挨拶

 始めまして内田一夫です。
 Jリーグでも屈指の素晴らしいサポーターのいるヴァンフォーレ甲府で来季監督をさせていただくということで、チャンスを与えていただいた海野社長をはじめクラブのスタッフの方々、サポーター、スポンサーの皆様に深く感謝をしております。
 今シーズンは残念ながら「勝ち点1」という所で昇格は出来なかったのですが、先ほど社長からもありましたように、ゲーム数も36試合ということも考えると、ガラッと変えることはリスクがあると思います。甲府のストロングポイントである素早い攻守の切り替え、タフにゲームが出来ること、パスワークを継続すること、そして更にそのクオリティを上げることによって今シーズン昇格を狙います。
 J1から落ちてくるチームは非常に強力です。予算規模がこのクラブ(甲府)の3倍もあるようなチームが2つも落ちてきます。もう1チームは昨年まではものすごく良い成績を収めていました。ですから今シーズンと違った意味で3位争いは厳しい戦いになります。その中でやはり、甲府のストロングポイントを失くしてはいけないと思っております。
 どんなサッカーを具体的にやるかというと、まずは「コンビネーションによるトータルフットボール」を目指したいと思います。大切なのは「選手がグラウンドの中で同じ絵(イメージ)を描きながらプレーをすること」これが一番大切なことです。
 攻撃に関しては可能な限り主導権を握りたいです。スムーズなパスワークで意図的により多くのシュートチャンスを作りたい。ノッキングしないでスムーズにボールを動かしながら、甲府が持っているパスワークのクオリティを上げることによって、これは可能だと考えます。ただ、近代サッカーの中で勝負を決めるのは個の能力です。我々のチームにはカカがいるわけでもないし、メッシがいるわけでもありません。でも、今いる選手たちの個の能力を最大限にその中で活かすことが大切です。グループで意図的にシュートチャンスを多く作り出しながらも、その中でいかに個性なり個の力を活かしていくかが重要になってきます。
 守備に関してもやはり、甲府はすごくアグレッシブにボールを奪いに行けるし、ものすごくタフなプレーも出来ます。この良さを活かしながら、その中でいかに意図的にボールを奪いにいけるのか、そうすることによってボールをどう追い込んでいってどこで奪うのか。この「絵(イメージ)」を共有することによって、奪いどころがハッキリします。そうすることによって不用意なファウルは少なくなると思います。近代サッカーでは3割近くがセットプレーから得点が決まっていますので、セットプレーを与えないという部分に繋げたいです。そういう形の中で、積極的に前線でボールを奪いたいのですが、サッカーには相手がいます。相手との力関係やマッチアップの中で当然押し込まれる状況があります。その時には、最終的に相手にシュートチャンスを与えない、ゴールを守るということ。点を取るために積極的にボールを奪いに行くのですが、点を取られてはまずいです。慌ててボールを奪いに行けば、当然相手の攻撃はスピードアップします。それが出来ない場合には相手のスピードを吸収して、スピードをダウンさせて相手に時間を使わせます。そのことによってゴールを守る。こういうことも我々は学んでいかなければならないと思います。
 具体的なフォーメーションについては、継続ということで考えています。今季に関しては4-3-3をベースに4-4-2、場合によっては3バックと色々なフォーメーションにも選手は順応できました。編成、補強された選手を観察して、その中でいかにグループ、組織で必然的な攻撃チャンス、得点チャンス、あるいは奪うチャンスを作りながら、最終的に個人の能力をいかに引き出すのか。これに一番ふさわしいやり方をキャンプやトレーニングを通じて試していきたいと思います。


■佐久間悟GMより挨拶

 私が内田監督に注目しているポイントは「ヨーロッパの指導者のスタンダードをジェフの時代に複数の指導者から学んでいる」ということです。ジェフは体系的にチームを作ってきました。例えば一番最初にオランダ人のヤン・フェルシュライエン、途中ではザムフィールド、ゲルト・エンゲルス、ズデンコ・ベルデニック、最終的にはオシムさんで花開きました。その外国人指導者が多くいた中で、内田監督が当時U-15、あるいはU-18の指導者で一緒にキャンプに行き、日々のトレーニングの中で(ジェフは下部組織の指導者がトップチームをアシスタントするシステムを取っていた)トレーニングの方法であったり、インプルーブ(改善の仕方)を目の当たりにしてきました。今までの甲府の良さの中に「基準」のようなものを作ることが出来るのではないかと考え、トップチームでの監督経験はありませんが、外国の指導者とやったスタンダードを持っているということを私の中では評価の基準としました。


※記者の質疑応答については割愛させていただきます。

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